このページでは企業で研究職に就いている”とまてん”が、理系学生の就活における必須アイテム「A4研究概要」の結論の書き方について説明します!
私が実際に研究職を志望して就活をした時に意識していたことを紹介しますので、研究概要を書く時に参考にして内定を勝ち取りましょう!
結論を書く前におさらい
A4研究概要の結論を書き始める前に構成についておさらいです。
A4研究概要も研究内容を説明する文書であることには変わりありません。つまり、学術論文や学会要旨のように
- 序論
- 本論
- 結論
の3段構成で書くことができます。
ただ、結論を学術論文や学会要旨と同じように書くだけではもったいないです。A4研究概要には各項目で独特な書き方のコツがあります。
ここでは結論でどんな内容を書くべきか見ていきましょう。
結論で書くこと
最後の項目にやってきました。ここまで来ればゴールは目の前ですね!
結論の内容について実際のところ序論+本論でほとんど説明は終わっています。
なので結論の項目ではあなたが研究で達成したことを簡潔に書くだけで十分なんですが、ここにもアピールできるポイントがあるので順に見ていきましょう。
まずは1~2文で研究内容・結果を説明する
全体の総括とも言えるところなので、1~2文で研究内容と結果を説明します。
よく使われるフレーズとしては、
私は○○と仮定し、××を試みました。その結果△△ができることを見出しました。
みたいな感じですね。このような言い回しは研究分野によって色々あると思うので、使いやすい表現に直してみてください。
A41~2枚という限られたスペースしかないのでダラダラ説明せずにサラッとした文章にしましょう。
今後の展望についても書く
就活中は研究が途中の場合も多いことだと思いますが、この後どういう方向性で研究を進めていくか、完成にはどんな追加データ取得が必要か、なども忘れず書いておきましょう。
なぜこのような情報が必要かというと、採用する企業側からすると
その研究は卒業までに終わるのか? 内定後に在学延長しないか?
という疑問がある学生に内定を出すのはリスクだからです。
キリ良く研究が終わらずに教授命令や本人の意思で修士・博士課程が延長され、内定を蹴られるパターンって結構あるんですよね。私の周りでもちょくちょく見かけました。
企業は人とお金と時間をかけて採用活動をしているので、入社できるかわからないような人に内定を出すのはリスクが大きいです。なので、研究概要の結論であなたの研究が終わるメドを示すことは、安心して選考を進めてもらうために意味があることなのです。
一方で、既に論文化されている研究を書いている場合でも今後の展望を持つことは重要です。残りの研究室生活をどう使うか、次の研究アイデアがあるか、結論の最後に付け加えておきましょう。
論文化されている場合はリファレンスを入れる
A4研究概要に書ける研究内容はスペース的に一つが限界だと思いますが、複数研究を行って複数論文を出している場合はリファレンスとして全部書き出しておきましょう。
研究者にとって業績アピールは大事です。アカデミアほどではないですが、企業でも同じです。有名ジャーナルに論文投稿していれば「お?面接に呼んでみるか」と目につくものです。
単純に考えると 【論文を出していること】≒【時間当たりの仕事量が多い】 という分かりやすい指標なので、採用した時の生産性が高いことが予想されますね。
ただ、論文数が少ないからと言って採用されない・就活で不利というわけではありません。実際、論文数ゼロでも大手企業に研究員として採用される人も少なくありません(修士なら)。ある程度研究が終わっているのなら「論文投稿準備中」と書いておくのもアリですよ。
まとめ
いかがだったでしょうか?
研究を説明するという点に関しては学術論文や学会要旨と同じなのですが、A4研究概要では意識するところが少し違います。
結論の項目は他と違って短くまとめるものですが、抑えるべきところはきちんと押さえて採用担当者にアピールしましょう。
そして一通り書き終わったら最後の仕上げです!
A4研究概要の仕上げ作業については以下の記事にまとめました↓
ここでは私が実際に経験したり教わったりした結論の書き方のコツ・考え方をまとめました。参考にしていただけると幸いです。
そして採用担当者の目に留まる読みやすい研究概要を書いて内定を勝ち取りましょう!
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